ノルウェージャンエピック(Norwegian EPIC)で巡るカリブ海7泊8日の旅  
   
  12月14日  
 

クルーズ5日目・2番目の寄港地、米英領セントトーマス島観光

 
 
 
 

 クルーズ5日目、4日目までは夜少し雨が降るといった具合の天気でいまいち星空を見る機会が少なかったのですが、この日は快晴、夜2時頃に目覚めたときの星空が綺麗過ぎて感動しました。

 
  夜空  
   見える星は私たちの部屋がこの日南向きだったこともあって日本でこの時期に見ることのできない星もありました。また元々比較的星の少ない南向きではありますが、見渡す限り人工の光が一切ない夜空なのでかなり等級の低い星もよく見え、12月の夜でも20度近くある過ごしやすい気温も手伝って心地よい潮騒のなか1時間近くも星空をのんびり眺めていました。  
  部屋からの星空  
   ちなみに音ですが私たちの部屋がデッキ10(10階)の前方だったこと、船のエンジンがデッキ最下部(デッキ1・2の後方)にあり、ディーゼルエンジンで発電した電気を船の動力と電源として使っていることでエンジンの回転数が安定しているためか、巡航時は非常に静かで客室にいる限りはエンジン音やスクリュー音は全く聞こえず、聞こえるのは波と風の音だけ…フェリーとは違い移動する大地のような感覚で実に頼もしく安心感があります。
 
  星空  
  また上を見ればおなじみのオリオン座も見えました。赤道近い位置にいることで何年か前に映画で見た「真夏のオリオン」を思い出しました。  
  前方の夜景  
  進行方向前方の左奥で少し明るいのは雷雲です。1時間近く空を眺めていたのですが、まだ眠くならないので屋上に行ってみました。ここでプチサプライズ!  
  深夜の甲板  
  丑三つ時なのでもう電気も消えていて誰もいないと思っていたのですが、なんと電気は煌煌と点いておりクリーンスタッフ総出で掃除中!デッキについた潮を高圧洗浄機で丁寧に洗い流していました。昼間快適な空間を作るためにこんな夜遅くに掃除してるんだ…と感動してしまいました。ということで「誰もいない暗いデッキで寝転がって満天の星空を見る」という野望は無惨に散ったのですが、このクルーズ船のサービスは隅々まで計算され、息づいているんだなと思いました。  
  深夜の甲板のNCLロゴ  
  こんなちょっとしたところもカッコいいですね♪  
  セントトーマス島  
  部屋に戻って眠り目が覚める頃には回りは明るくなり、この日の寄港地であるアメリカ領ヴァージン諸島のセントトーマス島が見えてきました。  
   
  セントマーチン島とセントトーマス島は距離が200kmとこの航海の中では比較的近い位置にあり、日が昇る頃には船はほとんど静止状態、島はゆっくりと近づいてきます。  
  セントトーマス島  
  湾内に入ると海のグラデーションが南国らしい雰囲気を醸し出していました。  
  セントトーマス島  
  朝食  
  下船開始時間は8時なので少し早めにレストランに行って朝食にしました。なおこのように寄港が早い日は普段早朝からやっていないレストランも営業していて4000名以上の乗船客がいても食事→下船に対応できるようにしていることが伺えます。  
  ノルウェージャンエピック  
 

下船からオプショナルツアー開始まで30分ほど時間があったので、船の前に回って記念写真。写真で見ても分かるのですが船が大き過ぎて私たちが誰だか分からない小ささになってしまいます。なお船が全長330メートルと地球上にある船でも大きい方から10番以内に入る大型船のためか、前方に回り込んで写真が撮れた港はここだけでした。

 
  セントトーマス島のタクシー  
  船と一緒に写真を撮った後はオプショナルツアーのスタートです。私たちが申し込んだのは「Discover ST.Thomas & Magens Bay Beach」という島内観光に海水浴が付いたツアーでした。まずはこの島の中心地であるシャーロット・アマリーの対岸にある港から徒歩で港の横にあるタクシーターミナルに移動、そこからツアー手配の15〜20人乗りのピックアップトラックの後ろに客車を付け足したこの島以外では見たことのないスタイルのタクシーに乗り合い、フェリーターミナルの見える景色のいい丘やMagens Bay Beachを見渡せる丘を巡ります。  
  セントトーマス島の道  
  道中で気付いたのがここがアメリカ領で左ハンドル車ばかりなのに左側通行であること。運良く運転手のママのすぐ後ろに座ったので聞いてみると「この島全体がイギリス領だった時代の名残なんだよ」との返答が。セントマーチン島のごちゃ混ぜナンバープレートといい、左ハンドルなのに左側通行、、信号や標識・標示はアメリカ本土と一緒のこの島といいカリブの島々が翻弄された歴史が伺えます。なお島の東側には今もイギリス領の部分があります。  
  シャーロットアマリーを見下ろす丘  
  こちらがフェリーターミナルとシャーロット・アマリーが見渡せる丘からの景色です。写真では逆光で見にくいですが、実際はもっとコントラストがハッキリして綺麗でしたよ。  
  マゲンスベイビーチ  
  次に案内されたのがMagens Bay Beachを見渡す高台です。この景色、綺麗過ぎます。  
   
  マゲンスベイビーチ  
  丘の上から続く長い下り坂の先に現れたのはMagens Bay Beach。このMagens Bay Beachは日本では私の知る限りはない高いフェンスで仕切られた有料の浜辺で、駐車場、足洗い場やシャワーが整備され、ビーチにはゴミは一切なく清潔で広い更衣室とお手洗いがありました。3K当たり前とガイドブックに酷評されて近寄らない方がいいとあった雰囲気とは180度違うものでした。  
  マゲンスベイビーチ  
 
 
 
  ツアーガイドを務めたタクシー運転手のママによるとこのビーチは有料なので地元民は利用せず、湾の入口が狭く中が広いため海流が非常に穏やか、川がないのでプランクトンが少ないのでクラゲも出ないし魚が少ないのでサメもまずいない、カリブ海の中でも最高レベルの海水浴用ビーチとのこと。その話通りどこまでも遠浅で澱みない澄み切った青い海と空、天然の白い砂浜で羽を大きく伸ばして2時間のびのび遊ぶことが出来ました。  
  ブラックベアーズキャッスル  
  2時間後の集合時間になると再び先ほどのツアータクシーと運転手ママがやってきたので、またそれに乗って今度はブラックベアーズキャッスル(Blackbeard's Castle)へ。ここはカリブ海にまだ海賊がウヨウヨいた時代に海賊を取り締まる役人や軍人が駐留していた場所らしく、セントトーマス島を見渡せる山頂の砦、その下に続く庭や領事の邸宅、そして現在では多分観光用に整備されたラム酒の製造過程を見ることが出来るお土産屋さんとカフェがある観光施設です。あらかじめツアーガイドにも書いてあったので特別な混乱はなかったのですがツアーの案内はここで終了、タクシーのママは山頂でお客を降ろしてあとは城内のガイドに委ねて帰ってしまいました。  
  ブラックベアーズキャッスル  
  野に放たれた私たちは砦の螺旋階段を登って…  
  ブラックベアーズキャッスル  
   
  砦の上からの絶景を楽しんだり…  
  ブラックベアーズキャッスル  
 

イギリス風の庭園を楽しんだり…

 
  ブラックベアーズキャッスル  
  喉が渇いたので砦の下のカフェでローアルコールビールとおつまみを食べたり…  
  ブラックベアーズキャッスル  
  ブラックベアーズキャッスル  
 

壁一面に琥珀が埋め込まれている贅沢な邸宅や宝石ショップを見学したり…

 
  ブラックベアーズキャッスル  
  途中で野生のイグアナと偶然遭遇したりしながら…  
  シャーロットアマリー  
  いつの間にかシャーロットアマリーに下ってきました。それにしても初めて来た場所で案内なしで町まで歩いて降り、別のタクシーを拾って船へ行けという強引なツアー、まぁ城内は一度入ったらもう下るしかないらしいのでなんとかなるとは思ったものの、同行のツアー客に聞いても「よくわからないけどとりあえず順路通り行きましょう」という見ず知らずの外国でツアーがもとの場所に戻らないというクレームものの内容でした。ただ時間はたっぷりあるし、丘の上から船との位置関係も確認できたので少しばかり安心して同行のツアー客と一緒に城内をのんびり散策しました。  
  シャーロットアマリー  
   シャーロットアマリーは免税店が建ち並んでいてアメリカ領ということもあり比較的小ぎれいな町で安心して買い物が出来るのはいいのですが、船内の免税店より高いので買い物はパス。運転手ママのいう通り乗り合いタクシー乗り場で「ノルウェージャンエピックに行きたいんだけど」と言うと、エピックに行くタクシーに案内されました。  
  乗り合いタクシー  
  タクシーに揺られること10分ほどでエピックに到着、料金は2人でチップ含めて10ドルと乗り合いのわりには少し高く思いましたが、これが相場らしいので仕方ありません。  
  ジャグジーからの眺め  
 

 ということで私たちは時間通りにノルウェージャン・エピックに戻ったのですが、この日は他の乗船客のなかで私たちと同じようにツアーが船に戻らず、タクシーの拾い方が分からないなどで予定していた出航時刻に間に合わない人が続出したようで、出航時刻になってもいっこうに船が出る気配がありません。出航時刻から1時間経ってもタラップに遠くからのんびり歩いてくる人が多いこと…最終的に予定より2時間遅れて出航となりました。
 そんななか私たちは空いているデッキ最上部の一番後方にある270度海を見渡せる展望ジャグジーに入ってのんびり。船が出港すると後方には大海原に描かれる巨大クルーズ船の太い航路痕…

 
  虹  
  進路右手には海から立ち上がって海に落ちる半円の虹!  
  夕日  
  左手には暮れ行く夕日というこの上ない贅沢な景色の中、暗くなるまで一緒にジャグジーに入っていたウクライナから来たおばさん、イタリアから来た若い夫婦、一人出来たアメリカのおじさんと世間話を楽しみました。  
  寿司バー  
   ゆっくりジャグジーに入って身も心もほぐした後は船内にある寿司カウンターへ。世界に300隻あるクルーズ船のなかでも外国船でお寿司のカウンターがあるのは知る限りでは数隻しかないなか、ノルウェージャン・エピックにあることがこの船に決めた決定要因の一つでしたが、ウェイターさんはチャイナドレス、お箸も中華用のお箸で日本と中国が多少混同されているので期待と不安が入り交じりながら入店しました。  
  寿司  
  私が頼んだのは寿司&刺身コンボのダイアモンドとルビー。マレーシアとフィリピン出身の方が丁寧に握ってくれたお寿司が出てきたのは注文して10分ほど。内容はアボガドを中心とした日本では珍しいレシピですがこれがまた絶品でビックリ。ご飯はちゃんと日本米(カルフォルニア米?)で癖のない酢飯だし、ネタは新鮮で臭みはないしとにかく美味しい!  
  みそ汁  
  別注だけどみそ汁はちゃんと出汁をとってあって具は豆腐とネギという純和風の本格派、頼めば温かい緑茶がしっかり甘みを引き出した状態で出てくると期待以上の出来でした。また滅多に日本人が乗らない船らしく、さらに和服だったのでウェイターさんや板前さんが大喜びしてくれました。このほか和服は他のクルーズ客のウケもよく、部屋と寿司屋を往復するだけでしたがところどころで「写真撮らせて〜」、「(連れに対して)かわいいよ!」の連続。荷物になるし着付けもしなければいけないので持っていくのをかなり躊躇した和服でしたが、持っていってよかったです。ご検討中の方はぜひ和服持っていって下さい!ただ私のような着付けしたことない人は着付けマニュアルもお忘れなく。  
  アイスバー  
   そしてこの日はもうひとつ、部屋で一休みして着替えた後、船の上としては世界で初めて、そして今でも唯一となるアイスバーに行きました。真ん中の天使の格好をしたお姉さんはアイスバーの受付の方です。  
  アイスバー  
  このバーは気温30度の船外とマイナス40度、その差60度以上もの気温差を楽しむという遊び心たっぷりのバーです。もちろん30度用の服装でそのまま入るのは超ドMな人以外は危険なので、防寒用のポンチョを着用して入ります。  
 
アイスバー   椅子
  ただこのポンチョもただ被るだけなので気休め程度、二重扉を入った先の氷の世界は無風ながら想像を絶する寒さでした。そんななかにスカートをはいて素足にヒールという軽装だった連れ…入るなり先客に「You are CRAZY!」やら「Funny girl!」と絶賛されたのも束の間、すぐに襲ってくるドSな寒さに3分も経たず退散となりました。笑顔も引きつってますね(^^;)
 
     
  アイスバー  
  私はシカゴ仕様の防寒だったのでもう少し長くいることが出来ましたが、寒すぎることに変わりはありません。ただ寒すぎる環境でもいることが出来たのはウォッカがあったから(笑)そしてまた寒いと美味しい!40度ほぼストレートのウォッカを氷の容器で飲んでいるので飲む液体は氷点下を下回っているので、口に入ると舌のあたりまでは冷たさを感じるのですが、喉から胃にかけては度数が高いので温かく感じるんですよ!さらに飲みやすいようにすこしリキュールを混ぜてあるので大嫌いなウォッカが水のように飲めるんです。  
  アイスバー  
   しばらく外で暖まった後に再チャレンジした連れはノンアルコールのつもりでオレンジジュースを頼んだのですが、それもかなりの比率のウォッカをちょっとのオレンジリキュールで割ってあるのにアイスバー内では気付かないほど。 
 当然のことながらそれでも寒さに負けて外に出た後に襲ってきたのは強烈なアルコールのパンチで、部屋に帰る足取りは完全な千鳥足でした(笑)
 でもこの船に乗ったならぜひ予約を取って入ってウォッカをグビグビっと飲んで、酔っぱらって部屋でバッタリしてほしい…それがアイスバーの楽しみ方だと思います。ということで本当にバッタリ寝てしまったのでこの日の日記はここまで。翌日に続きます。
 
 
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帰国でまたしても全日空のバースデー・サプライズ!