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今年も花粉症の季節がやってくる!の前に鼻づまりを根治する外科手術を実施
〜鼻中隔弯曲症(鼻中隔矯正術)、アレルギー性鼻炎(花粉症)の手術〜

 以前ご紹介したアルゴンプラズマレーザーによる花粉症手術は表面を焼く程度の手術であるため鼻腔のみの麻酔で日帰りが可能、かつ粘膜の再生する数年間花粉症を軽減できるものでしたが、今回の手術は全身麻酔による1週間の入院を要するかなり大規模なもの。きっかけはやはり花粉症の時期の辛い症状。仕事柄花粉の飛ぶ時期が最も忙しく苛烈なスケジュールに追われる職業にとって花粉症に如何に対峙するかは至上命題、ということで今回の手術に踏み切りました。
 しかし、ここで前もって断っておかなければならないことがあります。結論から申し上げますとこの手術はとても辛く、「花粉症の辛い方はぜひ」とおススメできるレベルではありません。よってあくまでやろうかどうしようか迷っている場合には参考ととらえてください。内容も通常1週間の入院で済むところが2週間かかっている、術後の経過が思わしくなくてだいぶ長引いたケースですので、「こういった事例もあるんだ」という目線で見てもらえればと思います。

<解説>鼻中隔弯曲症と花粉症、その手術とは?

(「びちゅうかくわんきょくしょう」と読みます)
 鼻中隔は本来、鼻梁(びりょう)(鼻すじ)に沿って、まっすぐ伸びています。その鼻中隔が、曲がっている状態を、「鼻中隔弯曲症」といいます。(下の図参照)


しかし、鼻中隔彎曲症は、外見上で鼻梁が曲がっている状態とは違います。鼻中隔は、鼻組織の内部にあるので、外見からではその曲がりの有無はわかりません。 なおこの症状は成人の9割近くに見られるとか。手術が必要かは医師の判断にもよりますが、私の場合CTの画像を見ると弯曲により酷いところでは3分の1程度の鼻腔空間が狭まっており、素人目に見ても必要性を感じました。 鼻中隔矯正術では、まず、全身麻酔(局所麻酔の場合もある)のもと、鼻の孔の中で鼻中隔を切開して、鼻の軟骨や骨の曲がっている部分を取り出します。鼻中隔が彎曲していると、鼻腔の外側の壁も腫れていることがあるので、このとき一緒に厚くなった粘膜も削ったり、骨の形を整えたりすることがあります。手術は1週間程度(最短6日)の入院が必要です。鼻の手術は出血が多いため、止血にそのくらいの時間を要するそうです。


また、鼻中隔矯正術は単独で行われることは少なく、アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎の手術と併せて行われるケースがほとんどで私も季節性のアレルギー性鼻炎とハウスダストなどのアレルゲンへの対処として下鼻甲介(かびこうかい)を切除します。(アレルゲンにより下鼻甲介が腫れることにより鼻詰まりや鼻水が出ます。)

下鼻甲介
なお鼻の中は雑菌だらけであり、退院後は鼻腔内の清掃のために約1〜2ヶ月は定期的に通院をする必要があります。この通院を通して徐々に鼻の通りがよくなるとのことです。
一般的に言われるメリット
・アレルギー性鼻炎に夜鼻づまりが和らぐ、または根治できる。
・鼻本来の機能があまり損なわれない。
・効果が現れれば、併用する薬を弱いものに変えたり、全く必要なくなる。
・保険が適用できる。(健康保険に加入していれば高額医療費限度額100,000円前後で済む。さらに入院日額による保証付きの民間保険に加入していれば自己負担は少なくて済む場合がある)
一般的に言われるデメリット
・術後直後は鼻水が出やすい。
・血液検査の結果如何で手術を拒否される場合がある。
・全身麻酔のため、10万人に1人とはいえ死亡リスクがある。
・1週間の入院と10万円の負担は社会人には重い。
・総合病院でも施術できる病院が限られる。(場合によっては自宅より遠方の病院でないと手術を受けられない)
術後の経過
 出血もだいぶ落ち着き、術後の経過は今のところ良好です。
いいお医者さんを選ぶポイント

・執刀数の多さ(成功率を含め、遠慮せずに聞くのが一番です)
・手術を無理に勧める雰囲気がないこと
・デメリット、考えられる合併症に関する説明があること

あまり参考にならなかったら申し訳ないのですが、気になる方はお近くの総合病院にある耳鼻咽喉科に問い合わせてみてください。

診察・手術・入院体験記

※注※ ありのままのリアルな体験記なので、手術とか血とか怖い人は読まない方がいいです。

9月某日
 静岡済生会総合病院にて。別の疾患で訪れたのですが、「ちょっとアレルギーが出てますね」ということで花粉症の相談をしている折、上記手術の話となりました。初診で診ていただいた医師は「鼻中隔が曲がっているのは確かに気道を塞ぐ一因ですが放っておいても大丈夫。花粉症は薬などの減感対処療法で何とかなります。ただし強いアレルギーによる鼻詰まりは…」と薦める感じではなかったのですが、花粉の時期となる2月から5月の4ヶ月間ずっと薬を飲み続けても特に鼻中隔が曲がっている影響を受ける右の鼻はほぼ完全に詰まって夜は眠れず昼眠く、それによってワンシーズンを通じて口呼吸により喉が乾燥(マスクは接客業のためなるべくしない、というかしにくい環境)、抗アレルギー薬の気怠い感じと服用期間中の飲酒は肝臓を激しく痛めるための禁欲等々に苦しむ悪循環よりも、鼻中隔矯正と花粉やハウスダストなどのアレルゲンに激しく反応する下鼻甲介の切除を同時に行う1回の手術に伴う1週間程度の入院で済む手術でここから抜け出せれば、仕事もプライベートも充実するだろうとの目論見でやってみることにしました。

10月某日
 会社の都合もあるのでなかなか踏み切れなかったのですが、上司のGOサインを貰い、医師と相談して手術は11月初旬に決定しました。手術は全身麻酔で1〜2時間行われるハードな内容なので、その日のうちに血液検査や肺活量検査、CTなどを撮って当日に備えました。

11月1日(月)
 この日は入院の日。翌日の手術に備えて準備します。
 13:00に入院センターという入院の受付窓口に行って所定の手続きをしました。即入院で夕食も病院食。一般的に不味いといわれる病院食なのでどんなものかと思いましたが、静岡済生会総合病院は普通に美味しいと思います。気になるのは朝食の味噌汁が出汁を取っていないことぐらいかな…。
部屋は大部屋。4名定員で4名、この日退院だった人もいて午後には自分を含めて3人になっていました。ちょっと寒いなぁと思いながら就寝。

11月2日(火)
 ちょっと寒かったこと、ほかの二人が賑やかな鼾(いびき)で起きてしまい6時間程度ほとんど寝られず(苦笑)
 しかし予定通り手術はやってきます。午前中には点滴が挿入され順番を待ちます。今日の耳鼻咽喉科の手術は3人らしく、そのうち私は一番最後とのこと。予定より1時間ほど遅れて17時頃呼ばれました。
 初めての手術室、緊張するなぁと思っている暇もないほど手際よく準備が行われ、あっという間に麻酔で無意識となりました…。
終わったのは19時頃だったようです。術前は終わると鼻が痛いんだろうなぁと思っていたらもっと気になったのは喉でした!なんでも気管挿管の影響で痛みを感じるらしいです。鼻が片方ずつに10枚ものガーゼでパンパンに塞がれていて口でしか息が出来ないから余計に渇く(泣)でも深夜近くまで酸素マスクつけなきゃいけないので我慢です。しかし送り込まれる酸素も乾いていて真面目に喉痛になると覚悟しました。酸素マスクが外れてからしばらくして、明け方近くに普通のマスクを貸してもらってもあまり感覚は変わらず、「このまま風邪でも併発したらどうしよう」と不安にかられます。痛いのはもちろん喉だけじゃなくて鼻の付け根から奥の方も痛いし、圧迫されて頭が重い…こんなに大変なのか!と自分で決断したとはいえ手術したことをだいぶ後悔しました。
 しかし鼻から口から血がドンドン滲んできてガーゼや唾溜めはすぐ真っ赤、さらに麻酔から覚めるにしたがって経験したことのないような悪寒が!体が痙攣するかのように震えが止まらなくなってしまったので看護師さんにお願いして電気毛布を入れてもらい、15分ほどで治まったかと思うと今度はもの凄い暑い。全身麻酔の影響で体温調整が出来ないらしいです。毛布を抜いてもらうと体の腹面は寒く、背面は暑くと寒いのと暑いのが共存するような感覚に。
 そして極めつけはエコノミー症候群防止でふくろはぎに朝までつける自動加減圧装置。こちらはお願いして靴下を脱がせてもらっても汗だくで不快で堪らない。また全身麻酔なので尿道には管が挿入され痛痒い感じでこちらも不慣れでキツい…これを必死に耐えながら眠ることは全く出来ず翌朝となりました。

11月3日(水)
 世の中は文化の日で平和な晴れた日曜日なのですが、私にとっては大変な1日でした。いろんな面で手術のインパクト(痛み)が大き過ぎて一睡も出来ず、厚着をしても37.5℃程度の微熱なのに寒く感じたり暑く感じたり…よほど私の状態が悪いのか朝一番で看護師さんが自動加減圧装置を取ってくれるとだいぶ楽になりましたが、全身、特に頭部が今までに体験したことのない耐え難い鈍痛状態です。そのうち昨日の状態に輪をかけて悪寒がして暑いのか寒いのかさえわからなくなってきました。尿道の管が取り払われる際はさほどではなかったものの、初めての小水が出る時の痛さと初めに出てくる空気にビックリ。
 朝食が出てきましたが鼻を塞がれた状態での耳抜きが出来ず、飲み込むたびに耳が痛くなりほとんど食べることが出来ません。普段やっていない呼吸の合間に喉に流し込む感覚がわからず、特に水を飲む要領がつかめません。少なめの病院食なのに1時間かけても半分がやっと、昼は出てきた物を食べる気にもなれず、点滴で水分と栄養を摂ることになりました。
それ以外の時間も横になると唾がうまく飲み込めないためすぐ起きて吐き出したりするものですから昼間眠ることも出来ず、他の患者さんの咳き込むのを聞いて自分の喉の感覚を照らし合わせると「自分も風邪をひいちゃうんじゃないか」と不安になり…最終的には部屋を個室にして様子を見ることにしました。ちなみにこの日も唾を飲み込むことが出来ないため、ほとんど寝ることは出来ませんでした。

11月4日(木)
 痛み自体は引いてきましたが頭は重く耳鳴りが激しく、寝てない・食べてないの状態で気分は最悪です。脈を打つたびに鈍痛が走るような状態。ただ鼻から出てくる血は量が減り色も薄くなってきており、なんとか順調な回復をしていること、明日ガーゼを抜くという希望に望みを繋ぎながらの1日でした。小水もだいぶ痛みが消え普通に出来るようになりました。
 この日は朝からプラズマクラスター機能のついた加湿空気清浄機を持ち込んでの就寝、安心したのか夜は30分寝て30分起きるを繰り返しできる程度まで睡眠が取れるようになってきました。まあそれでも痛みと悪寒で辛いので起きてしまいガクッと力が抜ける、失神するような寝方でかなり不健全ではありますが…。ガーゼを抜くまであと10時間、9時間、8時間…といった具合で必死に耐えました。

11月5日(金)
 鼻に詰めたガーゼを抜く日です。相当な痛みを伴うということで10時過ぎに筋肉注射による麻酔をかけ、麻酔が充分効いた11時頃転倒事故防止のため念のため車椅子に乗って処置室まで移動です。
 痛いと言われて覚悟していたのですが、抜く時の痛みはそれまで入っていた時の痛みの方が痛いぐらい、医師がうまいのかガーゼに軟膏が充分塗られているためかスルスルっと抜けていきました。それでもこれでもかと言わんばかりに入っていたガーゼの枚数は片方で11枚!だいぶ収まっていたかと思われた出血でしたが、抜いてすぐの時は喉の方に回って吐き出すのと鼻から出てくる(そんなに量は多くない)のに戸惑いましたが、それまでの頭痛が幾分か収まりました。
 処置が終わり、病室にて横になっているとうっ血してきてなんだろうと思いましたが、この日の昼から食事も喉を通るようになってきて徐々に元気になってきました。
 しかし本来ガーゼを抜いて腫れが引けばある程度鼻の通りがあるはずなのにこの日は詰め物がなくても鼻での呼吸は出来ない状況。頭痛と耳鳴りがだいぶ収まって喉のイガイガもほとんどなくなり、夜は2〜3時間寝て1時間目覚めるのを繰り返しながら徐々に寝られるようになってきました。

11月6日(土)
 結局鼻の通りは改善せず翌日の診察。医師に診てもらうと初めは鼻の中をツンツンとピンセットみたいな物で触りながら「???(言葉が出ない様子)」そのうち「抜糸セット持ってきて」という医師に看護師がセットを持ってきて何やら「鼻中隔が内出血し気道を塞いでいる」とのことで内出血部分にガーゼを両鼻から当てて血を抜くことに。止血なので当然ある程度の圧迫が必要で片方に3枚ずつガーゼを入れることになりました。このガーゼは前日まで入っていたものに比べれば枚数が少ないため幾分か楽ですが当然異物感は残ります。
 この日も微熱は続きましたが、明日ガーゼを取ってみるとのことで少し希望が出てきたこともあってか、前日まで難しかった本などの活字を読むことが短時間ながら出来るようになってきました。

11月7日(日)
 今日でおおかたの目処が分かるだろうと希望を持って望んだ7日、この日は前日入れたガーゼを取って中の様子を見ます。ガーゼを取ると鼻が通るので安心したのですが、「まだ少し内出血がある」とのことでまたガーゼを詰めて様子を見ることにしました。
 しかしこの日から頭痛は徐々に改善し解熱鎮痛剤がなくても本が読める状態に。とはいうものの本来は退院していてもおかしくない7日目、気持ちが焦ります。しかもこの日、今まで鼻の穴からしか感じなかった流血が止まったかと思ったら今度は喉に血がにじむ感覚を覚え、吐き出してみると血の塊が…「きっと今朝入れたガーゼの影響だろう」と思いつつも大丈夫なのか気になりながら就寝となりました。就寝の状態は相変わらず、2〜3時間寝て血を吐き出すために起きて寝るようなかたちで過ごしました。

11月8日(月)
 「今日でガーゼが取れるんだ」と期待して挑んだ診察、昨日と同じ看護師さんだったので「今日取れるって言ってましたよ〜」と言ってくれたのですが、カルテを見る医師(前日の診察の先生とは別)が「あと2日は入れておいてください」とのメッセージがこの日の朝書き込まれているのを発見、「今日取れるって昨日は言ってましたけど」と言ってはみましたが、どうにも出来ない様子。この日は取ることが出来ませんでした。これを聞いたからか朝は平熱だった体温がまた微熱に逆戻り。ただ体はだいぶ楽になってきてこの日は売店へお散歩。しかしわずかに寒さを感じただけでお腹が痛くなってくるなど思わしくない状態。お通じにまで影響が出始めて精神的にもけっこう参ってきました。

11月9日(火)
 この日は大した出血もなく状態がそこそこ安定していたため、この日はちゃんと厚着をして売店へ買い物に行ったりしていました。特別何もないだろうと思っていたのですが、17時頃横になっているところに看護師さんが来て起き上がると大量に吐血!これにビックリした看護師さんが緊急で呼び出してくれた医師にガーゼをさらに3枚詰められ、「あと2、3日入れておいた方がいいよ」とのこと。この後喉に鼻に詰め込まれたガーゼ1枚が喉でぶら下がり、気持ち悪い感じが出てきたので先生を呼ぶも「翌朝まで我慢して」と言われ憔悴していると、やがて落ちてきた1枚には血がベットリ、その後も喉の方に血が少しずつ流れる感じは続き、すぐにもう1枚落ちてくるといった案配。しかも夜はここ数日なかった量の血の塊(そら豆から小豆大)を2〜3時間おきに吐くという感じ、寝ることは出来るものの、血を少なからず飲み込むことによって胃が荒れてきたので胃薬を飲みました。

11月10日(水)
 朝になっても比較的フレッシュな血の塊が出るので気を揉みながら、朝ご飯を食べたところで9時前に外来に呼ばれました。この日もいつものように病棟に付属する処置室で診察し、なにか特別なことがあるのかと思いきや、行ってみると手術してくれた医師、途中から昨日ガーゼを追加した医師から話があり、昨日ガーゼを詰めたり抜けたりといろいろあったので、設備が充実していて対応しやすい外来で診察とのこと。
 昨日から今日までのことを説明したあと、多分出血の原因となったであろう右側にさらに2枚、左側に1枚のガーゼを追加されました。これで多分右7枚、左6枚が入っていることに。手術直後の10枚に比べれば圧迫感はなく頭痛もそれほどではないもののまた振り出しに戻ってしまった感じ。さすがにこの日は先生に「手術はうまくいったんでしょうか?」「しっかり治りますか?」なんて思わず真顔で聞いてしまいました。それに対して「手術はうまくいきましたよ。ちょっと術後の経過がよくなく日が延びてしまっていて申し訳ないですが、ちゃんと治りますから」と心のこもった優しい笑顔で言われ、大の大人が思わず人前で泣きながら「先生にお任せしますからお願いします」という一幕も。日程に関しても「今はうまくいって退院できるであろう金曜日しか考えていない」と前向きな答えで勇気をもらいました。
 その後はガーゼを押し込んで追加した直後ということもありしばらく流血は続きましたが、血の塊そのものは12時前にそら豆大が1つ程度、2時過ぎに小豆大の塊が出たほかは安静にしていたこともあってか小康状態。夕食後に歯を磨いていると病室に心配してくれていたであろう医師がわざわざ顔を出してくれて「いつまでも入れておく訳にもいかないので、明日とりあえず取って中の様子を見ましょう」と有り難いお言葉。新たに追加された止血剤の投与も受け、明日となったガーゼを取る日に備えました。

11月11日(木)
 夜はあまり寝付けなかったのですが、喉が渇いて数時間おきにうがいをする際に吐き出す血や痰はごく少量、しかも血は古く固まりかけた色の濃い血か治りかけのサインとなる薄い血、期待して診察を待ちます。待っている時間は無宗教ながら思わず神様にお祈りをしてしまいました。この日も医師より外来に呼ばれ、しばらく待ってからいよいよガーゼを取ります。
 取り出すガーゼは以前のような新鮮な血が混じったものはなく、軟膏で湿っている程度、素人目に見ても確実に治っていってるなぁという印象です。全てガーゼを取り出すと右7枚、左5枚だったようですが枚数の違いはあまり感じず。そしてこれまでは出血を伴っていたガーゼ抜きの際に出血はほとんどありません!嬉しさがこみ上げます。
 ガーゼを抜き取った鼻腔を医師が内視鏡で慎重に覗いたり、ピンセットで固さを確かめたりします。「どうなるんだろう」と期待と不安が入り交じる中先生は「ちょっと不安な部分はあるけど、とりあえず1日様子を見ましょう。早ければ明日退院ということで」と嬉しい言葉が。嬉しくてしばらく言葉になりませんでしたが心から「ありがとうございます」という言葉が出てきました。最後に鼻腔内で溶けるというガーゼに炎症止めの軟膏を丁寧に塗っていただき、この日の診察は終わりました。
 このあと両鼻が片方ずつ通りにくくなるトラブルもありましたが、吸入器がなんとか機能するレベルにまで回復するなど一進一退の感触。先生も看護師さんも「誰しもガーゼ取ったらすぐ全開とはいかない」という言葉通りではあるものの確実によくなっていることを感じた1日でした。

11月12日(金)
 昨晩は睡眠導入剤の力を借りたものの久しぶりの熟睡をすることができました。一度は起きましたが頭を持ち上げているベットから足の方にうずくまるような格好になったからだと思います。朝になっても昨晩の就寝時とは逆の片方の鼻が通りにくい現象は続いておりましたが、とりあえず鼻の通りが少しでもあることが嬉しく思いました。
 朝食中、お茶を飲むと通りの悪かったもう一方の鼻の通りもよくなったり引き続き一進一退な感じの状態で診察を受けました。
ドキドキしながら医師の診察を受けると、鼻閉した個所やその奥から昨日入れた溶けるガーゼと軟膏の残っていたものが吸い出されました。少し黄色みがかっていましたが血がにじんだ様子もなく、取り出したことによって鼻の通りが完全に復活、医師も「昨日よりずっといいね」と笑顔。鼻中隔もしっかりくっついているとのことで安心しました。「退院はいつ頃できそうですか?」の問いには「様子を見たいので明日でどう?」ということで明日にしましたが、確実に治っている感触をさらに確かなものにした1日でした。
 さらにこの日は執刀した医師が夕方再び病室まで足を運んで様子をうかがいにきてくれました。鼻の通りが完全に復活、午前中の状態と変わらないことを告げると笑顔を見せてくれ、「明日退院ですね、お大事にしてくださいね」と有り難いお言葉をもらいました。

11月13日(土)
 退院予定の日となりました。前日から続く少量の古い鼻血の流出はありますが、喉に流れる感じもなく鼻の通りは良好、診察の時間となりました。この日は初めての医師。目立った流血もなく鼻中隔もとりあえずくっついているということで晴れて退院となり、(交代勤務なので皆さんという訳にはいきませんでしたが)お世話になった看護師さんたちにお礼を言って荷物をまとめ病院をあとにしました。
 家に戻る前に行ったのはまずは理髪店!何しろ2週間近く洗っていないのとお風呂に入るのはしばらく控えたいとのことでバッサリ切って入念に洗ってもらいました。
 本来ならまだまだいろいろなところに行きたいのですが、抗生剤の影響か下痢気味であること、ちょっとしたショックでも出血が起きそうな感覚、風邪をひけない状況であることは自覚しているため、大事を取って水曜日の検診まで自宅待機となりました。

11月14日(日)
 少量の古い鼻血の流出は続いていますがその量は日増しに少なくなってきました。しかしにわかな腹痛も依然として続いているので外には出られません。かといって横にばかりなっていると夜寝られないため新聞を隅から隅まで読み、買いだめた本を読み、日記を書き…「早くよくなれ!」と焦る気持ちを抑えながらの一日でした。

11月15日(月)
 相変わらずと言ったところ。薬の影響か怠さが全身を襲います。朝と昼に黒い痰がゴッソリ出てきてビックリしました(汗)
漢方薬のお陰か腹痛も治りあと少しといったところです。

11月16日(火)
 お腹が痛いのは治りました。倦怠感は続いています。しかし相変わらず黒い血の混じった痰が…いつになったら止まるのだろう…。

11月17日(水)
 自宅療養最終日とともに再診の日となりました。医師に鼻中隔を強く押されたり、鼻の奥にこびりついた瘡蓋を吸引機で吸い剥がしたりとなかなか痛いのですが、経過は良好のようです。出てくる黒い痰をその場で吐き出して確認してもらったりもしたのですが、この程度の量の流血は長いとあと1ヶ月ぐらい続くとのことであまり気にしないでくださいとの診断でした。
 そしてこの日は入院費の精算があったのですが、その額なんと60万円!健康保険で40万円カバーできるのですが、自己負担20万円でした。(個室代が10万円ほどあります)生命保険からも多少支払われるようですが、痛い出費だなぁ…まぁ花粉シーズンにならないとその効果もわからないので、今はそういう思いが強いのかもしれないのですが。
 さて明日からは職場復帰、休んだ分以上にバリバリ仕事するぞ!

追伸 この経過はまた順次UPします。


 

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