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2011年3月

26日・浜岡原子力発電所 浜岡原子力館


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この日は福島第一原子力発電所の事故が深刻化する中、県内にある同型の原子力発電所である浜岡原子力発電所について考えようということで浜岡原子力館へ行ってきました。


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3月11日の東北関東大震災の震度4、先日の静岡での震度4の地震を受けても浜岡原発は今のところ平常通り運転中でした。


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展示の内容は「大量の放射能は人体に有害」ということは周知の事実のため、安全性を設計思想を含めて訴えるもの。どのように安全性を確保しているのかというと…


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まずはウラン燃料を焼き固めペレットにします。直径1センチ、長さも1センチの小さな筒状のもの。これ1個で一般家庭1戸の8.5ヶ月分の電気を生み出すそうです。凄い力です。


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さらにそれを丈夫なジルカロイ合金で出来た被覆管が覆い…(1本の中にペレットは350個あります)


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ペレットはこんな形でまとめられ、1個の原子炉で200本ぐらいの燃料棒があるそうです。


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それを厚さ16cmもの鋼鉄製原子炉圧力容器が覆い、さらに厚さ4cmの鋼鉄製原子炉格納容器が覆い…


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さらに2mもの厚さのある鉄筋コンクリートの建屋が覆っています。計算上はこの原子炉1つで7万世帯もの電気を8.5ヶ月に渡って生み出せるのか…(驚)


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左が一般家庭(マンション)の20cmの壁、右が浜岡原発(福島第一原発と同型)の原子炉建屋の2m圧の壁。


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その説明には以上のように書かれており、丈夫さが強調されています。私も事故前ならこれで充分だろうと思うのですが…

 


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円筒形の圧力容器から水蒸気となって分離した水素が原子炉から抜け出し…


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建屋の上部に溜まり…


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同じ型の福島第一原発が…


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自動停止したとはいえ電源をすべて喪失して冷却が出来ずに水素爆発を起こし…


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5重の壁が破られ、2m厚の原子炉建屋がいとも簡単に吹き飛ぶと浜岡原発が心配でなりません。


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なんといっても浜岡原発は東海地震想定震源域の中にあり…


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砂丘の高さに助けられて津波は入って来れないと言われても…


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予想では10m以上の津波が押し寄せる原発周辺の遠州灘なのです!福島の場合は1000年に一度の大地震と大津波といえども、東南海地震が今後30年以内に必ず起きると言われるこの地区において同じことが起きないとは言い切れません。


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それにしてもニュースで見るタービン建屋って原子炉建屋と同じぐらいの大きさなのですが、本当は3倍以上あるんですね…これは復旧に時間がかかる訳だ。


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しかしこんなに大きい原子炉を今は消防車のポンプで給水しているなんて驚きです。


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さらに(通常でも)かなり厳しい作業環境の中で…


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触ってみるとペラペラのビニール製の防護服(放射能を完全に防御できる物ではないそうです)で作業されている方々がいると思うと複雑です。


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原子力館には今話題のベクレルやシーベルトといった放射線や放射能を表す単位についても分かりやすく紹介されていました。


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さらに暮らしの中にある放射線の量と強さも。これをみると福島の100ミリシーベルトという値がいかに凄い数字かが分かります。


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原子力館は展望台を備えており、そこからは原発を一望できます。


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手前が耐震性に難があるため廃炉になった1・2号機、奥が稼働中の3〜5号機のようです。写真で見るより広大です。


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しかしこれを見ると原子力に頼らざるを得ないのも仕方ないのかなと…


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重大な事故が起こって原子力発電所の安全性は当然議論となるものですが、化石燃料の将来性を考えると原子力発電なくして今後の繁栄もなく、今の豊かさも手に入っていないのも事実。イコール東京電力管内の計画停電のような事態になるのですから、一様に「原発反対!いますぐ停止しろ!」というのも説得力がありません。まずは日本人が原子力発電とどう向き合っていくか、安易なポピュリズムに流されない密な議論を望みたいですね。



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